2nd EP 【TRANSFORMED POP ORGANIZATION】特設ページ

「若者たち」へ 〜 club GRINDHOUSE店長・長谷川さんと、徳島と音楽と若者の話 〜 (1/3)

ちくげを解剖する
スポンサーリンク

2019年4月28日(日)に迫った徳島のサーキットイベント「若者たち」。

今回の対談では主催のclub GRINDHOUSE店長・長谷川洋星さんに、なぜ「若者たち」を立ち上げたのか、そしてそれにかける思いを深く聞いてきました。

「徳島」という土壌からなぜこんなにもミュージシャンが輩出されるのか
その独自の音楽シーンについても長谷川さんとちくげの考えが交錯する、読み応えたっぷりすぎる全3回となりました。

じっくり読んで、「若者たち」に備えてください!

※進行・編集:マツミヤカズト

 

第1回

スポンサーリンク

「若者たち」だった頃

━━━ はいどうぞ、喋ってください。

ちくげ あ、よろしくお願いします(笑)

長谷川 あ、はい。よろしくお願いします。こんな感じで始まるんすね(笑)

ちくげ こんな感じでゆるっと・・・

長谷川 初めての対談ですね・・・

 

━━━ 今回は「若者たち」についての話なので、お互いの若い頃の印象でも喋っときますか?

ちくげ 「印象」ったって(笑)

長谷川 最初はいつでしょうね。僕はたぶん「PISTOL」の時なんで、高専生じゃないですか。ちくげさんは大学生で当時は「anticlockwise」でしたよね。

ちくげ PISTOLとは何回か対バンしてるはずよね。

長谷川 そうですね・・・でも全然覚えてないですよね。

ちくげ 覚えてない・・・。

長谷川 あの頃はバンドがいっぱいいましたしね。
でも、なんのイベントですかね? PISTOLとanticlockwiseが対バンするって(笑)
「攻め」さん(攻め★ダイン)とかもいたような。

ちくげ なんだろうね(笑) CROWBARだった気はする。

長谷川 あ、でも一個めちゃくちゃ覚えてるんが、ちくげさんがイッコウ君(「THE NINJA」の加賀ノ一向)のお兄ちゃんなんやって、僕と的(マト)さん(「攻め★ダイン」のベーシスト)はその時に初めて知って、「えー!そうなんじゃ!」って言うてて(笑)
で、的さんがちくげさんに「弟に絶対負けたくないものってなに?」って聞いたらちくげさんが・・・

ちくげ え、なんて言うたん(笑)

長谷川 「音楽のセンス」って言うてました。

ちくげ おーおー!そんな尖ったこと言ってたか(笑)

長谷川 言うてましたね(笑)

ちくげ 恥ずっ!!

長谷川 で、的さんは、妹に負けたくないものは「威厳」って言うてました。

ちくげ 威厳(笑)

━━━ マトさんの妹さんは有名な方なんですか?

ちくげ いやいや(笑)

長谷川 普通の、一般の方です。

━━━(笑)

長谷川 でもほんまに覚えてないですね、当時のことを。

ちくげ ちょっと僕、anticlockwiseの時の記憶を抹消してる感があるな・・・(笑)

bandneonとGEEK! GEEK! GEEK!

 

━━━ ずっと「覚えてない」っていう話をしてますね。

長谷川 すんません(笑)

ちくげ (笑)

 

━━━『ギーク襲来』のライナーノーツを長谷川さんに書いてもらったんですが、その中で我々の前のバンド「bandneon」についても触れていただきましたが、あの文章は・・・本心だったんですか?

1stEP ギーク襲来
1st EP ギーク襲来 2018年9月1日発売 LANDING ON THE EARTH   GEEK OUT!   量子論 QUANTUM THEORY リピート REPEAT   蹄の歌 ...

ちくげ (笑)

長谷川 本心ですよ!(笑) 僕だけじゃないでしょ、ああ言う風に思ってたのは。すごい曲を書く人達やなって。

ちくげ いやぁ、ありがとうございます。

 

長谷川 いいバンドでしたよね・・・。
でもなんていうか、万人にウケようと思えば思うほど・・・「普通」になっていきますよね。

ちくげ うんうん。 今もうそんなん、どうでもよくなってる(笑)

長谷川 確かに(笑)
ラーメン屋とかでもそうで、「ラーメン二郎」なんて絶対万人にウケようとはしてないじゃないですか。でも結果、広がるというか。

ちくげ そう。コアな部分で勝負せんと・・・。
でも、GEEK! GEEK! GEEK!って、めちゃめちゃコアなとこやってるのに、bandneonの時よりもお客さんの反応がいいような気がする。

長谷川 そういうことなんですよね。それにもともと持ってるキャッチーさみたいなのもありますしね。

━━━ bandneonは「狙い」がわかりにくかった?

ちくげ bandneonの時も地味にニッチなとこを突いていこうとはしてた部分もあって。メロディーもコード進行も。いかんせん、技術的にそれを表現しきれず・・・。

長谷川 突き詰めきれなかったわけですね。

ちくげ 結局いわゆる「普通」のところに落ち着いてしまってたんですよね。アレンジ面に関しても。

 

 

━━━「GEEK! GEEK! GEEK!」が始まった時って、「こうきたか」みたいな感じはありましたか?

長谷川 あ〜〜〜でも、どうだろう? でも自然な流れっちゃ自然な流れのような気はしましたけどね。

ちくげ 「ギーク襲来」のあのエレクトロな感じを聞いて、自然な流れと思ってくれたんやね(笑)

長谷川 あ〜〜〜、いや(笑)

ちくげ ストーリーとしては、自然ってことかな。

長谷川 そう、ストーリーとしては自然やし・・・、なんかそこで、フォーキー(フォークソング)みたいなことはやらんだろなとは思ってたんですよ。

ちくげ そっちにはいかんかな(笑)

長谷川 バリバリのサウンドメイクをガチっと作ってくるんだろな、とは想像してたんで、考えられるのはやっぱりエレクトロな方向なのかな、と。
なので、そこまで不思議ではなかったし、自然な流れでしたよね。それはちくげさんを知ってるからなのかもしれないですけど。
でもbandneonの時から聞いてても、GEEKに対する違和感はなかったですよね。

ちくげ やっぱりクセが出るんかな?
bandneonの時とは全く違うことをしようとしたつもりだったんやけど。

長谷川 かもしれないですよね。
bandneonの活動休止が例えば極端な話、ヴォーカルさんが亡くなって活動できなくなった、とかやったらその影を追ってしまうのかもしれないですけど・・・GEEKは、過去と決別して始めた新プロジェクトだと思うので、当時はできんかった音をやるんだろなぁとは、大前提として皆思うはずなんで。

ちくげ なるほど。

長谷川 ブルーハーツからハイロウズになった時も、ハイロウズって最初一切メッセージ性なかったんですよ(笑)
みたいな感じで、こっちもある程度「変化」を想像してたので。

ちくげ 僕はフジロックとか毎年行ってて「おもしろいことしよるやつおるなぁ」って、毎回思って。 なんか・・・バンドである必要ってあるんかな・・っていう(笑)

長谷川 このご時世、特にそうですよね。

ちくげ ギター・ベース・ドラム・ボーカルである必要は、もうないな、と。
世界見たらそんなんザラにおって、まぁ、やる前は、こういうスタイルのバンド、東京とかにもおるんだろなっていう感じだったんやけど、やってみたら意外と皆びっくりしてくれて。

長谷川 なるほど。

ちくげ この前も、POLUの曲を書いてるカキモトさんと話してたんやけど・・・

長谷川 カキモトさんなんて、その最たるものというか、そんな気しますけど。

ちくげ そう。でもカキモトさんも「こんなバンドないよね」って感じで言うてくれて。
「東京にもあんまりないかな」って。「そうなんや!」って。


長谷川 SEKAI NO OWARI くらいですか(笑)

ちくげ あれはどうなんだろね(笑)

━━━ 大規模になってくるとマニピュレーターは絶対おるはずやけど、それをこの規模(三人)でやってるのが珍しいのかも。

長谷川 確かにね。でも、もうちょい皆、ザックリしてるイメージですよね。
例えばドラムがいなくてリズムを同期音源を流すとしても、結構チープな音を2MIXで出しちゃう、みたいな。逆にそのチープさを利用する場合もあるんですが。
※2MIX:トラックごとに別れていない、ステレオ音源

とか、ループステーションとかで、フレーズを繰り返して音重ねる、とかありますけど、GEEKほど緻密に作り上げてるのって珍しいですよね。

ちくげ ループは・・・無理なんです(笑)

━━━ 変拍子だらけですし(笑)

ちくげ そもそも曲構成が「A-B-サビ-A-B-サビ」とかじゃなくて、「A-B-C-D-E-F!」みたいになってるので(笑)

長谷川 なるほどね(笑)

 

━━━ 逆に、バリキさんとかはね、今のスタイルがよかったりしますしね。

長谷川 そうそう。あれがいいんですもんね。

ちくげ 逆に緻密に作り込んでしまったら、違ってくるのかもしれんよね。そっち(同期音源)を聞いてしまう、みたいな(笑)

 

━━━ こないだヤングパーソンクラブさんと対バンしましたが・・・対極というか(笑)

長谷川 そうですね(笑)

ちくげ あの人たちはもうね(笑) 同じ土俵に立ちたくない。絶対負ける(笑)

長谷川 でもあの人達、音のこだわりありますからね。アンプからCDウォークマン流すっていう(笑) あのやっすいアンプから(笑)

一同(笑)

 

長谷川 あれを、DIとか入れて綺麗な音で流すのは嫌みたいなんですよね。やっぱりあの安いアンプから出る音が大事なんですよね。

ちくげ なるほどね。

長谷川 DI挟んでもCDウォークマンなんで、綺麗な音にはならないんですけどね(笑)

ちくげ あはは(笑) それをさらに音悪くしてるんやから(笑)

長谷川 どこまで狙ってるのかもわからないんですよ、あの人達は。
考えてやってるのか・・・。

ちくげ バリキもヤンパクラもおもろいわぁ。あそこまでコンセプトメイクされると、ちょっと太刀打ちできんところはあるかも。

長谷川 結構対バンとかで「やられた!」みたいな感覚になったりすることあるんですか?

ちくげ あ〜〜、それ・・・ないかも。 結構、誰もやってないことやってる自信があって。

長谷川 そうですよね。

 

━━━ その日のショーとして、あそこに「やられた!」っていうのはありますよね。
それこそ、こないだ出していただいた「add,fes」のトリで、ヤングパーソンクラブさんがぶち壊した時とか。

 

ちくげ あれは・・・完全に負けた(笑)

長谷川 あはは(笑)

ちくげ いつもあんな感じやけど、あの日は特によかった。お客さんのノリもすごいよかったしね。お客さんと一体になって作り上げるバンドやから。

長谷川 1バンド目から、すごいバランスで積み上げてきたジェンガを、最後にヤンパクラが「バーン」って崩した感じでしたよね(笑)

ちくげ 「オセロしましょうよ!」みたいな(笑)

一同(笑)

長谷川 あれはでも、なかなかできないことですよね。

ちくげ それを狙ってるわけでもなさそうやしね。

長谷川 やっぱり、そういうのって出てしまうんでしょうね。良くも悪くも「人と違うことをしよう」とばっかりしてるバンドって、それが前に出てしまうじゃないですか。
じゃなくて、やりたいことやったら結果として人とは違う、誰もやってなかったことだったっていう。

ちくげ そうやね。そこで「勝てん」と思ってしまったんかもしれん。

 

長谷川さんから見たGEEK! GEEK! GEEK!

 

━━━ GEEK! GEEK! GEEK! は一体、今後どうしたらいいと思いますか?(笑)

長谷川 ええ!(笑)なんだろう・・・。
まぁでも、いつも思うんですけど、まず「いい音楽をつくる」のと「売れる音楽をつくる」のって違うと思うんですよね。売れるかどうかはやっぱり「マーケティング」であって。
King Gnuとかも、最初はうまくいってなかったはずなんですよ。それを徐々にバズらせて、今や「あれがやばい」ってなってるという。

 

━━━ 例えば、もっとわかりやすくコアな方がいいんだろうか。

ちくげ どうなんだろう。でも、その「コア」なところを狙って作るのが、僕は無理やなぁ。
できたものが結果として「コア」になったのであって。

長谷川 そうですよね。もう、「どう売ったらおもろいか」ですよね。
ラウド系のバンドで、ゲームの主題歌とかやってるバンドとかも結構いて、ステージ上のキャラとゲームのキャラをリンクさせたりして、うまくやってたりはしますけどね(笑)

ちくげ なんかわけわからんことをやってるやつが徳島におるぞ、っていうのが、もっと知ってもらえたらいいんやけどなぁ。

長谷川 それかもう、いきなり映画とか撮ってみたりとかね。

ちくげ おお!それは面白いね!ショートムービーとかね。

長谷川 イオンとかで、金出していきなり上映してしまうと(笑)
なんかわからんけど徳島のようわからんバンドがいきなり映画撮っていきなりイオンで上映した、と(笑)
そしたら映画好きが反応するかもしれないですよね。ちょっと調べてみよか、ライブ行ってみよかなと。

━━━ でも確かに、新しいミュージシャンを知る時ってそういうことですもんね。

長谷川 はい。誰しも、自分の好きなことがあって、それに隣り合ってまた別の好きなことがあると思うんですけど、いきなり両方の、でかいパイを狙っていくのは難しいですけど、この重なり合った部分を狙うのは難しくないですよね。狭いかもしれんけど、もしかしたらそこから2つのパイ全体に広がるかもしれない。

※こういう感じの図を手で作っておられます。

 

長谷川 GEEKはその点、わかりやすいですよね。「音楽」、「文学」、「映像」とちゃんとあって。だから間違っても「清純派若手女優」みたいな女の子でPVは撮らないですよね。

一同(笑)

長谷川 そしてそういうCMソングも作らない(笑)
あ、でも、アイドルをプロデュースするとか、どうですか。

━━━ あぁ〜それも面白い(笑)

長谷川 めちゃくちゃ愛想悪いアイドルみたいな。
今やもうアイドルなんてなんでもアリですし、アイドル好きも今は多いですし。
で、男性はもう絶対若い女の子好きなんで(笑)
その中に絶対引っかかる人がいると思うんですよね。

それなりにやればアイドルには客がつきやすいですよね。
それをどうGEEKに還元するかですが(笑)
一番大事な、女の子をどう集めるかですね。

━━━ アイドルさえいれば(笑)

ちくげ 面白いなぁ。 あ、あとは、コラボをもっと充実したいよね。

長谷川 そうですね!意外な人を呼んでほしいですね。誰がいいかなぁ。
それ一枚噛んでいいですか。

ちくげ おお!ぜひ!

 

 

全く「若者たち」の話は出ていませんが今回はここまで!

次回は、長谷川さんが徳島という街やそこで活動する若きミュージシャン達について思う、優しくも少し苦い気持ちを聞かせていただきました。

乞うご期待。

長谷川洋星さん(モロヘイヤ長谷川さん)

徳島club GRINDHOUSE 店長
サーキットイベント「若者たち」を主催

徳島のバンドマンを優しく見守り続け、新しいことを次々と仕掛ける若きプロモーター。

タイトルとURLをコピーしました