トリゴロ森脇さんと(脱線しまくりの)深い話 (1/4)

ちくげを解剖する
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ちくげがいろんな人に会ってお話する
「ちくげを解剖する」シリーズ第二弾!
2018年12月某日。
GEEK! GEEK! GEEK! がいつもお世話になっているスタジオトリゴロ にて、オーナー兼レコーディングエンジニアの森脇大佑さんにお話を伺いました。
普段は実務的なお話ばかりなので、改めて話してみると知らなかった意外なストーリーが次々と飛び出してきます。少年時代の森脇さんやスタジオトリゴロの創業秘話、チャットモンチーとの関わりなど、面白すぎて異常に長い対談となりました。
全4回でお送りします!

※進行、編集:マツミヤカズト

 

第1回
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聞いたことのない音楽

森脇 さてさて・・・そんな大して話すことも無いだろ?

ちくげ いやいや(笑)

森脇 まぁ、遠慮して聞いてください(笑)

ちくげ はい(笑)
まず『ギーク襲来』のレコーディングなど諸々、ありがとうございました。

森脇 いえいえ。お疲れ様でした。

ちくげ 素晴らしい音源ができたかと思います。

森脇 ええ作品になりましたね。

ちくげ ありがとうございます。
ああいう形態のレコーディングって結構あるんですか?

※『ギーク襲来』では、あらかじめちくげが作った打ち込み音源を使いつつ、生演奏のレコーディング音源をミックスした。

森脇 年に数本はあるかな。最近特に多いかな。

ちくげ そうなんですね。

森脇 同期使うバンドさんとか。それこそR&Bのシンガーさんならほぼ打ち込みで、生ドラムを重ねることもないかな。

ちくげ なるほど。僕らも今までやってたバンドとかでは全然ちがうやり方だったので、初の試みでしたね。

森脇 徳島は確かに打ち込みは少ないかな。

ちくげ どうですか、森脇さんから見て、我々GEEK! GEEK! GEEK! は・・・。

森脇 徳島っぽくない!

ちくげ おお!それは狙いでもあるんです。

森脇 狙ってできるのがすごいよな。

ちくげ ん〜、あんまり「徳島っぽさ」っていうのがなんなのかも、よくわからないっていうところもありますが

森脇 「田舎臭くない」っていうんかな? 都会っぽい!!

ちくげ うわそれ超うれしい笑

一同(笑)

森脇 これぐらいでええかな?もう(笑)

ちくげ みじか!!(笑)
でも実際、こうやってあらためて話すのも難しいですね。

森脇 そうよな。普段もう、作業的な話か、バカな話しかしてないもんな。

ちくげ 結構レコーディング中に音の話とかはね、音楽性の話もするんでね。

森脇 一般の人が聞いてもわからんだろな、こんな話。

ちくげ ん〜、ちょっとマニアックになるかもしれないですね。

──いや、そういうのが聞きたいと思いますよ。

森脇 そうかぁ?(笑)

──はい(笑) さっき出てた「田舎っぽい」「都会っぽい」って話ですが、「こういうサウンドが田舎っぽい/都会っぽい」っていうのがあるんですかね?

森脇 切り込むなぁ!!

一同(笑)

ちくげ それがいいのか悪いのかも含めてね(笑)

森脇 なんだろう・・・。でも、今回みたいに、田舎やのに都会みたいな音鳴らす子もおるしなぁ。だから・・・「徳島におらんよね」ってことやな。
地方にあんまりおらんっていう意味で「都会っぽい」って言うたけど、逆にじゃあ「徳島の音は?」って聞かれたとしても別に「こんなん」とは無いよな。

ちくげ なるほど。

森脇 いろんなミュージシャンが出て来たしね、徳島から。

──「前例」があるかどうか、っていうことなんですかね?

森脇 そうそう!前例のない感じ。都会っぽいと言うより、新しい。

ちくげ そこは、狙ったかもしれないです。聞いたことのない音というか。

森脇 うん。だから「徳島っぽい、ぽくない」っていうのは語弊があって、「世界の音楽をみても、他に無いよね」っていう感じ。
よく「あのバンドに似てるよね」とか言われてしまうだろ?

ちくげ そう!それ!僕いっちばん嫌いなんですよ!〇〇みたいな、とか。

森脇 アレっぽいよなぁ、とかな。それが無いのがすごいよなぁ、と。そういう文章に書き換えといて!!

──ていうのをそのまま載せます(笑)
じゃあ都会っぽいっていうのは「アーバンミュージック」みたいなカテゴライズとは違うということですよね?

森脇 そう!カテゴライズされない音楽、型にはまらない音楽っていうこと。

ちくげ それ最高の褒め言葉じゃないですか(笑)

森脇 もうこれくらいでええか?

一同(笑)

──すぐ終わらせようとする(笑)

ちくげ いやぁ、そこはね・・。曲づくりするときも「〇〇みたいな曲をつくろう」って思ったらもう、負けな気がするんですよね。

森脇 ああ〜。

ちくげ そこは結構意識してますね。

森脇 誰かの曲のここのフレーズを、とか。

ちくげ そうそう。こんなアレンジで、とか。

森脇 あぁ、それで新しく聞こえるんかもな。

ちくげ なので今回はあえて、レファレンス音源もあんまりお渡ししないようにしてたんですよ。

※レファレンス音源:エンジニアさんに録音やミックスをしてもらうにあたってお渡しする、完成イメージに近い既存楽曲などの参考音源のこと

森脇 あ、ほんまやな。今回レファレンスなかったな。

ちくげ レファレンスが無い状態で、どうなるのかなっていう楽しみがあって。

森脇 今回は逆に、無かったけんやりやすかったんかもな。自分で好きにできるっていう。

ちくげ あぁ〜。

森脇 おれが聞いた「GEEK! GEEK! GEEK!」を。

ちくげ おおお!!!(笑)ちょ、今の!録れてる!?

───録れてる録れてる!(笑)

森脇 何倍にも話を肉付けしてな(笑) そこまでの伏線を回収するかのように、太文字でドン!みたいにしといてよ(笑)

───わかりました(笑)

 

おれが聞いた

GEEK! GEEK! GEEK!

by森脇大佑

 

ちくげ で、そこで写真をドン!でしょ?

森脇 そうそうそう!

 

森脇 いやこのペースで話してたら終わらんぞ(笑)

一同(笑)

エンジニアと楽曲解釈

ちくげ 今回のアルバムもそうやし、これからもやりたいんですが、いろんな人とのコラボをね、やっていきたくて。

森脇 あ、そうやな。面白かったよな。

ちくげ そういう意味でも「フィーチャリング森脇さん」みたいなことなんで、これは。

森脇 フィーチャリングしてくれるんじゃ(笑)

ちくげ レファレンス無しで森脇さんにお任せして、森脇さんの解釈を混ぜ込んでほしいなっていうところがあって。

森脇 うんうん。あ、でもレファレンスは無かったけど、デモの段階の音源をもらってたのがすごいよかったな。

ちくげ 結構作り込んでましたもんね。

森脇 案外最近のバンドの子って、デモを送って来てくれん場合が多いのよ。

ちくげ それって・・・、どう成り立つんですか?

森脇 それはもう・・・、初めて行ったレストランで、メニューも無しにいきなり「何にします?」って言われるようなもんよ(笑)

ちくげ え〜〜〜

森脇 「え!?」みたいな。いきなり来て、構成表だけもらって、みたいな。あれはごっついやりにくいな。

ちくげ それは・・・ねぇ。

森脇 だから、これからレコーディングしようとしてる人は、絶対エンジニアにデモを渡すべきである!!これ書いといてな!思いっきりでかく(笑)

───はい(笑)

これからレコーディングしようとしている人は、絶対にエンジニアにデモ音源を渡すべきである。
by森脇大佑

 

森脇 デモが無いと下準備ができんのよな。このドラムの感じならこの革張っとこか、とか、これくらいのピッチにしとこかな、とか先に準備ができるけんすごいやりやすいんよな。

ちくげ はい。

森脇 マイキングはこの感じでいったらこの曲に合うかな、とかね。

ちくげ そこらへんが僕は全然わからないんですよね。

森脇 あぁ、それはもういろんな種類があるけん、経験則になるんかな、どうしても。

スタジオトリゴロ のはじまり


©️スタジオトリゴロ

ちくげ 森脇さんて今まで、何アーティストくらいレコーディング関わって来たんですか?

森脇 う〜〜〜ん、それはもう、すごい数になるんちゃうかなぁ。

ちくげ 何千とかですか?

森脇 うん。今年でもう、このスタジオトリゴロを作って20年か21年目になるんかな?1998年くらいだったはずやけん。

ちくげ 僕らが中学生高校生の頃はまだ「ジッターバグ」やったんですよね。

森脇 そうそう。当時はここがジッターバグっていうライブハウスで、そこのオーナーとすごい仲よかって。で、自分もバンドしてて、よく出してもらってたんよ。
それからジッターバグが市内の中心部の方に出ていって、で、ここが空くって言うんで、うちが入ったわけよ。

ちくげ 森脇さんが今は社長なわけですけど、スタートってなんだったんですか?

森脇 ジッターバグが出て行った時に、もともとライブハウスだったわけやから「これは音が出せるぞ」と。周りに民家もないし。まぁもう今は完全に、とてつもなく改装したけど(笑)

ちくげ はい(笑)

森脇 当時は二階に誰かが住んどったんやけど、その人もどうやら出て行くぞ、と。
ほなレコーディングしてみるか、と。それで間借りしてたのよ。下はライブハウスで、上はレコーディングで。
その時はまだ「レコーディングスタジオ」なんてものが徳島にはほとんどなくて、皆もう東京大阪まで行って、1日スタジオとるのに15万とか20万とかかかるわけよ。
それこそ、例のでっかい卓、王族のテーブルみたいなやつでやらなあかん、と(笑)

↑王族のテーブルみたいなやつ

森脇 そんな時に、ライブハウスのマスターが「二階が空いとるけん、みんなの音録ってあげたらわ」と。

ちくげ おお、ちょうどいい・・・!

 

次回、森脇さんがなぜ録音の世界に魅了されていったのかが明らかになります。

乞うご期待!

 


森脇大佑さん

スタジオトリゴロのオーナー兼レコーディングエンジニア。

チャットモンチーのみならず錚々たるミュージシャンのレコーディングに携わるなど、長年徳島のミュージックシーンを支えてきた。

GEEK! GEEK! GEEK!やbandneonも長年お世話になってきた、頼れる兄貴的存在。

http://www.torigoro.com

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