ちくげがいろんな人に会ってお話する新シリーズ「ちくげを解剖する」第一弾!
2018年10月某日深夜、徳島市アクア・チッタにて、
GEEK! GEEK! GEEK! の所属レーベル「AQUA CITTA RECORDS」の
代表:岡部斗夢さんとちくげが約1時間にわたって語り合いました。
第一弾から濃い〜〜〜内容をお届けいたします。
(1/3)
「ギーク襲来」って、なんなん?

早速ですが・・・「ギーク襲来」・・・
あれなんなん!?
一同(笑)

いやぁ、なんなんですかね・・(笑)
率直な意見を伺っていいですか?

長らく音楽シーンにいて、まぁ間にブランクもあるけど、何かしら音楽が根底にある生活をしてきたつもりなんやけど・・・
とにかく第一印象として、この徳島でこの音楽が発信されていくのかということに震撼したというか。

震撼した!!(笑) 震えたんですね?(笑)

震えた(笑)
すげぇな、と思って。

いやぁありがとうございます。

そしてそういう、「ソングライター」が徳島におるんやなっていう。
「アーティスト」と呼べる人たちが集結して今発信されていっきょることにビビった、っていうのが最初やな。
bandneonの音もそもそも好きやって、で、その首謀者たちが、思う存分やり散らかすとこうなるんやな、と。
(bandneon:ちくげとマツミヤカズトの別バンド、現在活動休止中)

「やり散らかす」っていうのは、ほんとまさにその通りで(笑)
たぶん今回僕は初期衝動だけで作ってるんですよ。たぶんね。
やっぱりbandneonとかその前のバンドの曲って、やっぱり多少こう・・・「やりすぎるとよくないよな」っていう・・・

あぁ〜〜

そういうフィルターがかかった部分があって。
自分の中にあるものの中で「チョイス」してた面があったんですよ。
それを今回はもう度外視して、思いついたまま初期衝動のままに抽斗(ひきだし)まさぐって、取って、並べましたっていう感じの作り方をしたらああなったっていう感じですね。

「チョイス」っていうのは、まぁ言葉は悪いけど「プレイヤーのレベル」に合わせてあげてたっていう部分もあるわけよね。

だいぶあります。

「その中でできる楽曲ってどんなことだろう?」って、それを探していくことも逆に高度なことだったりするよね。

うーん。すごい窮屈だったんですよ。
プレイヤーの力量を考えないといけないし、リスナーの偏りみたいなものも考えないといけないし。
結構、めんどくさいですよね。
ちくげと作曲

すっごいベタな質問やけど、いくつの時に初めて作曲したん?

えっと・・・作曲自体はたぶん中一です。
もともとエレクトーンをしてて、で、その課題で作曲させられるんですよ。それをなんかコンテストに出す、みたいな感じですね。

その最初の曲って苦労した?

それが、全然覚えてなくて(笑)
どんな曲だったのかも覚えてないですね。

そうか(笑)
でも今、曲がアウトプットされるスピードってものすごい早いやん。
イメージが浮かんでから形にするまでのスピードが凄いなと思うんやけど、例えば「POLU」に曲を提供してもらう時も、テーマが明確だったらアウトプットも早かったりするの?

そうですね。何か「お題」を言われて曲を書くのとか結構得意ですね。
ただ、その「お題」があって曲を書く中で、僕だけの感性でやってしまうと、「一般」から外れてしまうので、そこをうまいこと「チョイス」するという作業ですね。

今回の「ギーク襲来」ではその「チョイス」はあったの?

(食い気味で)全くないですね。

全く(笑)

まっっったくないですね(笑)
誰が聴くとか、なんにも考えてないです。

はぁ〜〜〜。聴衆を無視した(笑)

無視しました(笑)
で、この間のライブを見に来てくれたお客さんの感想で「難しい」って言われたんですよ。
よっしゃぁ〜!と思って(笑)

確かに難しいよな。
ちくげも僕も同じベースプレイヤーではあるけど、ちくげの「難しさ」ってそれこそエレクトーンプレイヤーっていう根本があってこそなせる技なんかもしれんな。

あ、でも今回ベース弾いてるのは「立ちボーカル」に自信がなかっただけ(笑)

あはは(笑)

どういう動きをしていいのかわからんっていう。

落ち着かんというか、手をどこに持っていっていいやらわからん感じな(笑)
それはわからなくもないなぁ。

難しいですよね。
ベーシストのふたり

ベースは?いつから始めたん?

ベースは大学からです。

へぇ〜。なんでベースだったん?

高校の時に、マツミとちょろっとなんかやってる時があって、当時のマツミのとこのベーシストにベースを触らせてもらったことがあったんです。
弦楽器に最初に触ったのがそれだったんですね。
で、大学で軽音部に入って、「なにする?」って言われた時に、鍵盤はもうしたくなかったんですよ。
鍵盤って、なんでもできちゃうじゃないですか。メロディーも、伴奏も、エレクトーンに至ってはベースも弾けちゃうんですよ。
なんか・・「ヒキョい」じゃないすか(笑)

おぉ(笑)

ちょっと「制限」のある楽器がいいなと思って、高校の時の記憶もあって、ベース選びましたね。

今まで足でしてたベースを手で弾くのって、どう?

あのね、足でベース弾くのってめっちゃ難しいんですけど・・・・
手、めっちゃ簡単やん!って思いました(笑)

あはははは(笑)

めっちゃ音数詰めれるやん!と思って(笑)
ちょっと嬉しかったですね。

手になった途端に(笑)

早いフレーズ弾けるやん!って(笑)

なるほどね(笑)
ベーシストであったことって、作曲にどう影響してる?

あ!それはほんとに、鍵盤とベース両方やってたからこそできたのかなっていうところがあって。
ベースでコードを自由自在にコントロールできる感覚を覚えたのが良かったような気がします。
例えば「コードC」のルートを「ド」を弾けば「C」ですけど、「ラ」を弾けば「Am7」になるじゃないですか。その感じです。
もっと難しいことを言うと・・・
一同(笑)

「Dマイナー」のルートを「レ」弾けば「Dm」ですけど、ルートを「シ」にすると「Bm7-5」になるという、ね?(笑)

(遠い目で)へー
一同(笑)

これだけで音の響きの「性格」を変えられるっていうのは面白いですよね。
岡部斗夢さん
株式会社ユニフォーク/代表取締役
NPO法人アクア・チッタ/理事・事務局長
AQUA CITTA RECORDS/代表
丸山純奈を中心としたバンド「POLU」のプロデューサーとしても活躍中。
ちくげとマツミヤカズトの高校の先輩でもある。